ガールズバーとは、女性スタッフがメインにお酒を提供し、カウンター越しに接客するバーのことです。一方、コンカフェは特定のテーマやコンセプトを取り入れた飲食店で、メイドカフェやアニメキャラクターをテーマにした店などが該当します。
近年、ガールズバーやコンカフェ(コンセプトカフェ)の摘発が相次いでいます。特に2025年6月に風営法が改正されて以降、全国各地で一斉摘発が行われ、多くの経営者が逮捕される事態となっています。本記事では、ガールズバーやコンカフェがどのようなケースで摘発されるのか、罰則の内容や摘発されないための対策などについて解説します。
風俗営業許可を取得せずに接待行為を行っている
ガールズバーやコンカフェが摘発されるケースで最も多いのは無許可での接待行為です。接待行為は風俗営業許可(1号営業)を取得していれば適法ですが、多くのガールズバー・コンカフェではこれを取得せず営業し、そのなかで接待営業があると警察に判定された店舗が摘発されています。
風俗営業許可(1号営業)を取得して営業すれば問題ないのですが、深夜時間帯の酒類の提供との兼ね合いがあり、無許可営業が横行してしまっています。
風俗営業1号許可と深夜酒類提供飲食店営業の届出は基本的には両立できない
接待行為を提供する場合は、「風俗営業許可(1号営業)」を取得する必要があります。
深夜0時以降もお酒を提供する場合は、飲食店営業許可に加えて、警察署(公安委員会)に「深夜における酒類提供飲食店営業開始届出書」を提出する必要があります。ただし、この届出では接待行為を行うことはできません。
風俗営業許可(1号営業)と深夜酒類提供飲食店営業の届出は基本的には両立できません。風俗営業許可(1号営業)を取得すると、営業時間が午前0時までに制限されるため、深夜営業はできなくなります。
※一部、午前1時まで延長営業が認められている地域もあります(都内の繁華街はほとんど適用)
この点が、多くのガールズバーやコンカフェが違法営業に陥る原因となっています。収益を上げやすい深夜営業をしたいがために、風俗営業許可を取らず深夜酒類提供飲食店として届出をしたまま、実際には接待行為を行ってしまうのです。
何をもって接待とみなされるか
風営法で定義される接待行為は、「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」を指します。具体的には以下のような行為が接待に該当します。
- 特定少数の客の近くにはべり、継続して談笑の相手となる行為
- 特定の客に対して長時間接客すること
- お酌をしながら会話を続ける行為
- 客と一緒にゲームをプレイする
- 密着してチェキ(写真)を撮影する
- タバコに火をつける行為
- カラオケをデュエットする行為
一方で、以下の行為は接待に該当しないとされています。
- お酌や飲み物を作った後、すぐに立ち去る行為
- カウンター内で単に酒類を提供するだけの行為
- 社交儀礼上の挨拶や若干の世間話
重要なのは、カウンター越しだから接待ではない、隣に座らなければ大丈夫ということはないという点です。接待行為か否かは、あくまで実態を見て判断されます。
営業上の注意事項
接待行為以外にも営業上の注意事項があります。
未成年者の雇用
18歳未満の者を雇用して接待行為をさせることは、風営法で禁止されています。接待行為以外の業務での雇用も控えた方が良いです。
また、深夜酒類提供飲食店として営業している接待をしない店舗でも、18歳未満の者を午後10時から翌午前6時までの間に働かせてはいけません。
年齢確認を怠ると、店舗側の責任が問われることになります。
未成年客への飲酒提供
20歳未満の客と知りながらアルコールを提供することも、禁止されています。
若い客が多く訪れるガールズバーやコンカフェでは、アルコール提供時の年齢確認が極めて重要です。身分証明書による確認を徹底し、20歳未満の客には提供しないよう注意する必要があります。
客引き行為
客引き行為は、風営法で禁止されています。具体的には、相手方を特定して営業所の客となるように勧誘することが該当します。
東京都では風営法だけでなく迷惑防止条例でも客引き行為等が禁止されており、繁華街は条例で重点地域に指定されている区域もあります。
摘発された場合の罰則
ガールズバーやコンカフェが風営法違反で摘発された場合、経営者や店長には厳しい罰則が科されます。
刑事処分
2025年6月の改正風営法により、無許可営業に対する罰則が大幅に強化されました。個人の場合、5年以下の拘禁刑もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方が科される可能性があります。法人の場合は3億円以下の罰金が科されます。
改正前は2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金でしたが、罰則が大幅に強化されたことで、警察の取り締まりも一層厳しくなっています。
行政処分
刑事処分と併せて行政処分が科されるケースもあります。業務改善命令、営業停止、許可の取り消しといった処分が下される可能性があります。
社会的影響
摘発や逮捕はニュースなどで報じられることが多く、特にインターネット上に店名や経営者名が掲載されてしまうと、その後の経営に甚大な影響を及ぼします。周囲の信用を失い、物件の契約やローン審査が通らなくなるリスクも生じます。
摘発を避けるための対策
ガールズバーやコンカフェが摘発されないためには、以下の対策を徹底する必要があります。
営業形態の明確化
まず、自分の店舗がどのような営業形態で運営するのかを明確にし、それに応じた許可や届出を取得することが最も重要です。接待をするのであれば風俗営業許可を取得する、深夜営業をするのであれば深夜酒類提供飲食店として届出を行う、という原則を守る必要があります。
風俗営業許可を取ると深夜営業ができないという制約がありますが、罰則のリスクを考えれば、適法な営業を選択すべきです。
接待行為の徹底管理
深夜酒類提供飲食店として営業する場合は、接待行為に該当する行為を徹底的に避ける必要があります。具体的には以下のような対策が有効です。
- 特定の客に長時間接客しないよう時間管理を徹底する
- お酌や飲み物を作った後はすぐに立ち去るよう従業員を教育する
- 客と一緒にゲームをしたり、密着して写真を撮ったりしない
- チェキ撮影をしない
カウンター越しでも、特定の客の前に長時間留まって談笑すれば接待行為とみなされる可能性があります。あくまで実態で判断されることを理解しておく必要があります。
年齢確認の徹底
未成年者の雇用と未成年者への飲酒提供を防ぐため、年齢確認を徹底することが重要です。
- 従業員採用時には身分証明書で必ず年齢を確認する
- 18歳未満は採用しない(接待を行う場合)
- 20歳未満の客にはアルコールを提供しない
- 客に対しての年齢確認を徹底する
年齢を詐称して働く未成年がいた場合でも、店舗側の責任が問われます。採用時の年齢確認を怠らないよう注意が必要です。
従業員教育の実施
従業員が風営法の規制内容を理解していないと、無意識のうちに違法行為を行ってしまう可能性があります。定期的に研修を実施し、以下のような内容を教育することが重要です。
- 接待行為に該当する行為とそうでない行為の違い
- 未成年者への飲酒提供の禁止
- 客引き行為の禁止
専門家への相談
風営法は非常に複雑で、適法か違法かの境界線が分かりにくい場合があります。開業前や営業形態を変更する際には、風営法に詳しい行政書士などに相談することをおすすめします。
事前に適切なアドバイスを受けることで、後の摘発リスクを大幅に減らすことができます。
ガールズバー・コンカフェの開業相談はごたんだ行政書士事務所まで
ごたんだ行政書士事務所は顧客のほとんどがナイト業界の事業者で、風営法に特化して運営しております。ガールズバー・コンカフェの開業でお悩みの方は是非ごたんだ行政書士事務所にご相談ください。


