インターネット異性紹介事業とは、面識のない異性との交際を希望する人の求めに応じて、異性交際に関する情報をインターネット上で公衆に閲覧させ、閲覧した異性交際希望者が電子メール等で相互に連絡できるサービスを反復継続して提供する事業のことです。いわゆる出会い系サイトやマッチングアプリと呼ばれるサービスがこれに該当します。
この事業は「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」、通称「出会い系サイト規制法」によって規制されており、事業を開始する際には公安委員会への届出が法律で義務づけられています。当記事では、インターネット異性紹介事業の詳細要件、事業を開始するにあたり必要となる書類、届出方法について解説します。
インターネット異性紹介事業の要件
次の4つの要件をすべて満たすサービスがインターネット異性紹介事業に該当します。
情報掲載サービスの提供
面識のない異性との交際を希望する者の求めに応じて、その者の異性交際に関する情報をインターネット上の電子掲示板に掲載するサービスを提供していること。
公衆閲覧が可能
異性交際希望者の異性交際に関する情報を公衆が閲覧できるサービスであること。不特定多数の利用者がインターネットを通じて情報を閲覧できる状態になっている必要があります。
相互連絡機能の提供
インターネット上の電子掲示板に掲載された情報を閲覧した異性交際希望者が、その情報を掲載した異性交際希望者と電子メール等を利用して相互に連絡することができるようにするサービスであること。
反復継続性
有償、無償を問わず、これらのサービスを反復継続して提供していること。個人が無料で運営する掲示板であっても、上記要件を満たせば届出が必要となります。
該当しないサービス
不特定多数の利用者が閲覧できない、すぐに1対1で連絡が取れないといったシステムになっている場合には、インターネット異性紹介事業には該当しません。例えば、結婚相談サイトのように、規定に基づいて登録を行い、カウンセラーが調整してお見合いを行うような場合は、インターネット異性紹介事業には当てはまりません。
インターネット異性紹介事業の必要書類
インターネット異性紹介事業の届出には、以下の書類が必要です。事業開始の前日までに届出を行う必要があります。
個人・法人共通の書類
- 事業開始届出書(別記様式第1号)
下記の様式で、警視庁のHPからダウンロードできます。



- 住民票の写し(本籍記載、外国人の場合は国籍等を記載したもの)
- 法人の場合は、監査役を含む役員全員分が必要
- 身分証明書(本籍地の市町村が発行するもの)
- 法人の場合は、監査役を含む役員全員分が必要
- 送信元識別符号を使用する権限があることを疎明する資料
- プロバイダ等から使用するサイトの URL の割り当てを受けた通知書の写しや、URL を使用する権限があることを疎明する資料です。ペーパーレス化された現代においては、この資料を集めるのが意外に難易度が高いです。
個人事業者の追加書類
- 誓約書(個人事業者用)
法人の追加書類
- 定款の謄本
- 登記事項証明書
- 誓約書(法人事業者用)
- 監査役を含む役員全員分が必要
未成年者が事業者の場合の追加書類(個人・法人共通)
- 法定代理人の氏名・住所を記載した書面
- 相続証明書
識別符号付与業務を委託している場合の追加書類
利用者が児童でないことを確認し、IDやパスワードを付与する業務を他人に委託している場合は、上記に加えて以下の書類が必要です。
委託を受けた者(個人・法人共通)
- 住民票の写し
- 法人の場合、監査役を含む役員全員と業務に従事する者全員分
- 身分証明書
- 法人の場合、監査役を含む役員全員と業務に従事する者全員分
- 誓約書(識別符号付与業務受託業者用)
- 法人の場合、監査役を含む役員全員と業務に従事する者全員分
- 診断書
- 法人の場合、監査役を含む役員全員と業務に従事する者全員分
委託を受けた者が法人の場合の追加書類
- 定款の謄本
- 登記事項証明書
なお、識別符号付与業務受託業者には欠格事由があり、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者、禁錮以上の刑に処せられた者、暴力団員等に該当しないことが求められます。
インターネット異性紹介事業の届出方法
届出先
事業の本拠となる事務所の所在地を管轄する警察署長を通して公安委員会へ届け出が必要です。事務所のない方は住居の所在地を管轄する警察署が窓口となります。
届出期限
事業を開始する前日までに届出を行わなければなりません。無届で出会い系サイト事業を行うと法律違反となります。
事務所の要件
本法で定義する「事務所」とは、事業活動の中心となる一定の場所のことを指します。以下のような場所は、登記の有無に関わらず「事務所」として認められませんので、この場合は事業者の住居を事務所として届け出る必要があります。
事務所として認められない場所の例:
- 郵便物の受取や転送のみを行う私書箱やメール転送サービスの住所
- 電話転送機やサーバー機器のみが置かれている無人のスペース
- 電話応対や連絡の取次ぎだけを行うスタッフしかいない場所
つまり、バーチャルオフィスや私書箱、電話代行サービスのみの場所は事務所として届出できません。実際に事業活動が行われている実体のある場所が求められます。
1つの事業者が複数のサイトを運営している場合
事業者単位で届出を行うので、1つの事業者が複数のサイトを運営している場合でも1つの届出書にまとめて提出します。
インターネット異性紹介事業者の義務
インターネット異性紹介事業者には、以下のような義務が課せられます。
- 届出義務:事業開始前の届出
- 表示義務:広告や宣伝をする際の「18歳未満の児童は利用できない」旨の表示
- 年齢確認義務:利用者が児童でないことの確認
- 削除義務:児童に係る誘引情報の削除
- 変更・廃止の届出義務:届出事項に変更があったとき、または事業を廃止したときは、それぞれの日から14日以内の届出(登記事項証明書を添付する場合は20日以内)
これらの義務を怠ると、行政処分や罰則の対象となります。
罰則について
無届営業や虚偽の届出をした場合、以下のような罰則が科される可能性があります。
- 無届営業:6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金
- 虚偽の届出をした場合:30万円以下の罰金
インターネット異性紹介事業のご相談はごたんだ行政書士事務所まで
ごたんだ行政書士事務所は顧客のほとんどがナイト業界の事業者で、風営法に特化して運営しております。インターネット異性紹介事業の届出も豊富に実績があります。警察署とやりとりするなど、ハードルが高い部分も多いので、届出でお悩みの方は是非ごたんだ行政書士事務所にご相談ください。
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