女性用風俗店の開業に必要な風営法の届出

無店舗型性風俗特殊営業

近年、女性用風俗店(女風)の開業が増えています。この記事では、女性用風俗店の開業の際に必要となる届出について解説します。

執筆者
高村直

夜のまち専門の行政書士として、ごたんだ行政書士事務所を運営。顧客のほとんどがナイト業界の事業者で、映像送信型性風俗特殊営業の届出は全国累計700件以上(令和7年8月時点)、無店舗型性風俗特殊営業の届出なども多数の実績を持つ。

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女性用風俗店の風営法上の位置付け

女性用風俗店とは、男性のセラピストが女性に対して性的なサービスを提供するお店です。風営法の性風俗関連特殊営業に該当します。性風俗関連特殊営業の中で、店舗型性風俗特殊営業と無店舗型性風俗特殊営業に分かれますが、店舗型性風俗特殊営業は新規出店が事実上不可能な状態なので、女性用風俗店の開業は、基本的には無店舗型性風俗特殊営業の第一号営業としてになります。営業形態としては女性向けのデリヘルのようなものになります。実際、現在営業している女性用風俗店は基本的に派遣型であり、客が指定するホテル等にセラピストを派遣します。

※1984年の風営法改正(1985年施行)により店舗型性風俗特殊営業には厳しい立地制限等が規定されました。風営法改正前に出店していた店舗型性風俗特殊営業のお店(ソープランド、店舗型ファッションヘルス)には、既得権が認められています。女性用風俗店は近年出店されているものなので、基本的に店舗型性風俗特殊営業のお店として開業はできません。(一部、都道府県によって例外あり)

女性用風俗店は近年出店されているものなので、基本的に店舗型性風俗特殊営業のお店として開業はできません。

無店舗型性風俗特殊営業の第一号営業は派遣型のファッションヘルス等の開業に必要な届出です。男性向けのデリヘルと同様に、女性用風俗店を開業する際は無店舗型性風俗特殊営業の第一号営業の届出が必要になります。

女性用風俗店の開業の届出に必要な書類

女性用風俗店の開業の届出には、以下の書類を準備する必要があります。

無店舗型性風俗特殊営業営業開始届出書

こちらが基本となる届出書になります。記載する事項は下記です。

  • 氏名又は名称及び住所(法人の場合はその代表者の氏名)
  • 広告宣伝する際の呼称
  • 事務所の所在地
  • 無店舗型性風俗特殊営業の種別(デリヘルの場合は1号)
  • 客の依頼を受ける方法
  • 客の依頼を受けるための電話番号その他の連絡先
  • 受付所の所在地、建物内の構造、建物内の待機所の位置(ない場合は空欄)
  • 待機所の所在地、建物内の構造、建物内の待機所の位置(ない場合は空欄)

下記の様式で、警視庁のHPからダウンロードできます。

無店舗型性風俗特殊営業営業開始届出書の記載例
警視庁のHPより記載例を引用
無店舗型性風俗特殊営業営業開始届出書の記載例
警視庁のHPより記載例を引用

営業の方法を記載した書類

広告宣伝の様態や18歳未満の者を客としないための対策方法、提供するサービスの形態などを記載します。受付所を設ける場合は、営業時間、酒類の提供の有無、他の営業などについても記載する必要があります。

こちらも届出書と同様に指定の様式が警視庁のHPからダウンロードできます。

営業の方法を記載した書類の記載例
警視庁のHPより記載例を引用
営業の方法を記載した書類の記載例
警視庁のHPより記載例を引用

事務所の使用について権原を有することを疎明する書類

基本的には下記の書類が必要です。待機所を事務所と別物件で設ける場合は待機所も同様に下記の書類が必要となります。

  • 使用承諾書
  • 賃貸借契約書
  • 建物の登記簿謄本

事務所の平面図

無店舗型性風俗特殊営業の中でも派遣型ファッションヘルス(デリヘル)の場合、事務所の平面図も追加書類として必要です。待機所を設ける場合も同様です。

住民票の写し(個人の場合)

個人で届出をする場合は本籍地記載の住民票の写しが必要です。写しとはコピーされたものでなく、役所に保管されている原本に記載されている事項を写したものになります。

定款、登記事項証明書及び役員に係る住民票の写し(法人の場合)

法人で届出をする場合、定款、登記事項証明書、役員全員分の本籍が記載された住民票の写しが必要になります。

女性用風俗店の開業の届出の流れ

女性用風俗店の営業は、お客様が来店する店舗は設けず、従業者を異性のお客様が指定する場所に派遣します。ただし、事務所については営業の本拠地として設置が必要となり、この事務所の所在地を管轄する公安委員会への届出が求められます。

営業者ごとの届出となります。複数の事務所を運営する場合でも1つの届出で大丈夫です。

※ただし、複数の事務所がある場合は、本拠たる事務所に加えて、従たる事務所としての届出が必要です。届出書自体は、1つの届出内にまとめられます(その都度、別途の開始届出が必要なわけではありません)。

女性用風俗店開業までの具体的な流れは以下のとおりです。

事務所の確保

まず事務所となる物件を確保します。基本的に物件に関して規制はないですが、賃貸物件の場合、オーナー(建物登記簿上の所有者)から使用承諾をとれる物件である必要があります。警察が立ち入り調査することもあるので、それを踏まえて物件を確保しましょう。

任意で待機所を設けることも可能です。待機所は事務所と併設するかたちでも別の物件に分けて設置するかたちでも構いません。(同じ物件である場合、事務所と待機所の区分けは明確にします)別の物件に待機所を設ける場合はその物件においても使用承諾が必要になります。

必要書類の収集・記入

届出に必要な各種書類を収集します。基本的には下記が必要です。詳細は次の項で解説しております。

  • 無店舗型性風俗特殊営業営業開始届出書
  • 営業の方法を記載した書類
  • 事務所の使用について権原を有することを疎明する書類
  • 事務所の平面図
  • 住民票の写し(個人の場合)
  • 定款、登記事項証明書及び役員に係る住民票の写し(法人の場合)

届出書の提出

すべての書類が揃ったら、事務所の所在地を管轄する警察署に届出を行います。営業開始の10日前までに届出を完了させる必要があります。書類に不備があると受理されないため、事前に担当者に確認するとスムーズに届出ができます。

届出受理後に注意すること

届出が受理されると、届出確認書が交付されます。この確認書は営業許可証に相当する重要な書類であり、事務所に備え付ける義務があります。営業開始後に変更届を提出する場合は届出確認書の原本が必要となるので、適切に保管しましょう。

警察が事務所に立ち入り調査することもあります。従業者全員が記載されている従業者名簿や従業者の身元が分かる書類(本籍地入り住民票)を確認されるので、用意しておきましょう。

女性用風俗店の開業相談はごたんだ行政書士事務所まで

ごたんだ行政書士事務所では性風俗関連特殊営業の届出に特化し、全国各地から様々な依頼を受け対応してきました。10年以上風俗案内所を経営後、行政書士としても性風俗業界に特化して仕事をしております。性風俗業界に対して深い理解があり、関連業者とも提携しているので、開業を検討されている方は是非一度ご相談ください。

▶︎無店舗型性風俗特殊営業の届出代行サービス

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