近年、生成AIによって作成されたアダルト画像やグラビア画像がインターネットなどで公開されることが増えています。中には作成したコンテンツを販売して収益をあげる人も出てきています。不適切な方法で公開・販売したことで逮捕された事例もあります。
この記事では、生成AIによって作成したアダルト画像を販売することにどのようなリスクがあるか、また、性的コンテンツをインターネット上で販売する際に必要となる映像送信型性風俗特殊営業の届出との関係について解説します。
生成AIで作成したアダルト画像販売の法的リスク
わいせつ物頒布罪
まず最も基本的かつ重大なリスクが、わいせつ物頒布罪です。
刑法第175条は、わいせつ物を頒布・販売・公然陳列することを禁じています。性器などの性的部位が無修正で描写されている画像は、わいせつ物に該当します。
この規制は実写の写真だけでなく、CGやイラスト、そして生成AIで作成した画像にも適用されます。「AIが作ったものだから大丈夫」という認識は完全に誤りです。
実際に、生成AIで作成した無修正のわいせつ画像を販売して逮捕された事例も報告されています。
生成AIでアダルト画像を販売する場合、性器などの性的部位を描写しないか、適切なモザイク処理などの修正を施すことが絶対条件です。
肖像権・パブリシティ権の侵害(名誉毀損罪)
実在の人物に酷似した画像を無断で生成・販売する行為は、その人物の肖像権やパブリシティ権を侵害します。
特定の芸能人やモデルなどの顔や身体的特徴を模したAI画像を作成し、それをアダルトコンテンツとして公開・販売すれば、名誉毀損罪で刑事告訴される可能性があります。
児童ポルノ禁止法違反
児童ポルノの対象は実在する児童であり、イラストなど、実在しない人物は対象とされません。
生成AIで作成した画像は基本的には対象とはなりませんが、どこまで対象とすべきか現在でも議論されています。また、実在する児童をもとにAIを使って作成した画像・動画は児童ポルノと判定される可能性があります。
著作権侵害
既存のアニメキャラクターや漫画のキャラクターなど、著作物として保護されているキャラクターを模したアダルト画像を生成・販売する行為は、著作権侵害に該当する可能性があります。
特に、元の作品の創作的表現を再現している場合や、二次創作として認識できる場合は、著作権者から刑事告訴されるリスクがあります。
映像送信型性風俗特殊営業との関係
ここまで述べたように、無修正のアダルト画像販売及びアダルト動画配信はわいせつ物頒布罪に該当し違法です。その他にも、肖像権侵害、児童ポルノ禁止法違反、著作権侵害などのリスクが存在し、実際に逮捕者も出ています。
では、これらのリスクを回避すれば自由に販売できるのかというと、そうではありません。インターネットを通じて性的なコンテンツを配信・販売して収益を得る場合、風営法における映像送信型性風俗特殊営業の届出が必要になる可能性があります。
映像送信型性風俗特殊営業とは
映像送信型性風俗特殊営業とは、簡単に言えば、インターネットで性的なコンテンツを提供して収益をあげることを指します。例を挙げると下記のような営業が該当します。
- 同人AVのネット販売
- アダルト動画配信サイトでのコンテンツ販売
- ライブ配信プラットフォームでの性的映像の配信
- ファンクラブサイトでの性的コンテンツ販売
営業を開始する10日前までに所轄の警察署への開始届出が必要で、無届営業の罰則は「六ヶ月以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」と定められています。
映像送信型性風俗特殊営業について詳細は下記の記事で解説しております。
AIで作成したコンテンツは対象になるのか
映像送信型性風俗特殊営業の対象は「人」とされており、単なるアニメやイラストは対象外とされています。
それでは、生成AIで作成した画像・映像はどう扱われるのでしょうか。
基本的には実在する人物でなければ映像送信型性風俗特殊営業の対象になりませんが、実在する人物と人物を掛け合わせて生成したAI画像・映像については「人」として考えるという警視庁本部の見解があります。
つまり、実在する人物の特徴を学習・合成して作られた性的なコンテンツを有償で配信する場合、映像送信型性風俗特殊営業の届出が必要になるということです。
映像送信型性風俗特殊営業の届出代行はごたんだ行政書士事務所まで
ごたんだ行政書士事務所では全国累計700件以上(令和7年8月時点)の映像送信型性風俗特殊営業の届出を代行してまいりました。全国各地から様々な依頼を受けてきた経験があり、使用承諾書発行可能なレンタルオフィスのご紹介も可能です。映像送信型性風俗特殊営業の届出を検討している方は是非ご相談ください。

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